干涸びた向日葵 夏もまた過ぎ行く 蝉の声も絶え絶えに 命を乞う 指先をすべらせ 記憶の面影を なぞりながら 静かに目をつぶった 乱れた髪が 汗で絡んで 愛し 憎し 苦し いまだあの夜の中 午後の日差しに 傾く陰に 揺れる野花に 霞む町並み そのどれもが 色を失くして 徒然に立ち尽くす 雨の歩道に 濡れた夜風に バス停に立つ 人々の背に 君を重ねて 途方に暮れた 何ゆえに今はある 君と見たどれもが ストロボで焚かれて 闇の中にひとつひとつ浮かんだ 乱れた息で 呼び合う名前 愛し 憎し 恋し 柔らかな肌の中 午後の日差しに 傾く陰に 揺れる野花に 霞む町並み そのどれもが 色を失くして 徒然に立ち尽くす 雨の歩道に 濡れた夜風に バス停に立つ 人々の背に 君を重ねて 途方に暮れた 何ゆえに今はある 何ゆえに今はある