少し遅れて歩いた 二人きり ふざけたまま 時間止まったきり みんなにも話せない わけじゃないのに 小声になったいつまでも 二月の空に綿菓子が浮かぶ 切ないその目を 僕らは見ないふりをした 特別はないままでいいよ 変わってしまえばきっと 無くしてしまうだけだから 春風 何回も歌って いつか出会えるような気がして 君がいた あの季節に 思い出す 匂いがさらわれる もう言えないことも忘れよう 春一番が吹いている まだ少し残った肌寒さになんだか いつもよりも近づける気がしたり わざとぶつけた 二つの指先に怒ったり いつまでも相変わらずで 握らなければ 離れないから 知らん顔すれば見えないはずだから 馬鹿みたいだった あのひと春の気配 まだ 君なら笑ってくれるかなって 馬鹿にしてくれるかなって 今更遅いよな 春風が舞った今日に いつも優しかった君は 思い出さないで あれから 何回も歌って 今なら笑えるような気がして 君がいた この季節を 始まるように終わりが輝いて もうここにも 新しい 春一番が吹いている いつまでもまた明るい君でいて