突き刺してきた日差し 軒下に鳴る風鈴 どうしても 言えない 恋の音色があったけど 吹き出してきた風は まるで潮風みたいに 夢みてる フタリで 熱に浮かされてるようで ナツノセミが鳴いてた 買い物帰りの並木道 僕の横に君がいて 一瞬を笑いあった 水しぶきをあげたら 靴を脱ぎ捨てて駆け回ろう 庭の片隅に咲いた 虹が消えるまで 言いたいことがすべて 流しそうめんみたいに 掴めない箸から どんどん零れていくけど 夕焼けまで長くて とても短い一日 駆け抜ける フタリの 日記が溜まっていくけど ナツノセミが鳴いたら 五十円アイス食べようよ 沁みるような一時を 団扇で誤魔化していた 炭酸水振ったら お互いに向けて掛け合おう うだるような夏の日も 今だけ吹き飛ばそう ナツノセミが止んだら 夏休みとはもうサヨナラ ツンとくるような「アタリ」の アイス棒をなくしてた 花火が咲き終われば 空はまた夜へと戻った スイカ割りのようにまで 割り切れない想いなら ナツノセミが鳴いてた 買い物帰りの並木道 静かすぎる面影に 優しい記憶にも 焼き付いた セミの音