愛を簡単に語れるようになったのは きっとこの国が恵まれているからで 人を簡単に 線引きするようになったのは 平和だと思い込む技術が 上がったから だからこれでいいんだと 強く強く抱きしめるようになった だからもう何も怖くなんか ないんだとあきらめるようになった 恵みある人生に向けて 何か口にしてみたらどうだ 自分のことを棚に上げながら 笑顔を作るお前が憎くて 仕方ないなんて口癖は そろそろ卒業したらどうだ 祈りや願いを真剣に考えることは そんなに 恥ずかしいことじゃないだろう? 何が綺麗で何が汚いそんなこと 考える余裕があるだけ偽善者で 残された時間と必死に戦う人々は 手段も技も言葉も 選ぶことはないだから つまり逃げる口実を 四の五の並べながら漂っている 不必要な物質が見えない 空気の中を彷徨っているだけなんだ 実りある人生に向けて 何か手を動かしたらどうだ 正義や悪を語るその前に 輝きとして示したらどうか 頼りないことが失格ならば お前だけは合格したらどうだ 夢や未来を形にすることは 難しい話でもない そうだろう? 自由や権利を 主張するようになったのは きっと傲慢に慣れてしまったからで そのわりに人を 不自由に縛りたがるのは 権力という誤解を 正当化しているから そして今大切な ものは何かと問われたとしても 偶像や影でしかない 「力」を誇示するだけのカケラ 恵みある人生に向けて 何か変わろうとしたらどうだ どんなに虐げられたとしても お前の生きる意味を叫ぶんだ 恵みある人生に向けて 涙を流してみたらどうだ 本気で這い蹲る人生に勝る 勇気などこの世にはありはしない 光ある人生に向けて 祈りを捧げてたらどうだ…