雨の匂いを君を携えて 奏でる木々と風に吹かれてる そっと耳をそばだてた 名前を呼ばれた気がして 君のあくびが夜に溶ける頃 花がまばらに野に咲き出す頃 僕たちはもう待ちくたびれているよ 「きっときれいだろうね」 「ずっとこのままは嫌だわ」 すり切れるまで 同じ場所にはいられない また別々に夢を見るのかな 僕らはいつのまに どこから来て これから何をすれば どこへ行けば 何を見ればいいんだろう 指から指へ口から口へと 肌から肌へ心を集めても 何の役にも立たずに そこら中に散らばってる 絡んだ黒い髪を僕がすく どれくらい君が笑うか見たいんだよ 雨がこのままやまないなら 歩けないよ 溺れちゃうよ 小さなボートを 漕いで行こう 二人で さあ 海へ行こう 森へ行こう 白い地平を見に行こう 裸足で蹴った 砂が光るのをまた見たい あの日だってそうだったろ