拘り抜いたこの夜を いとも容易く染めていく それでも構わず目を覚ますのは いつしかこの世界の最期を 見たいから あの日塞いだ傷口を この夜だからと開いてみる 憎しみだけで歌えるのは 今夜だけと知っているから 今だんだんと塞がっていく ただガンガンとまだ傷んでいる ただ単に安堵出来るような 日々などないの 今だんだんと奪われていく ただ不安不満に奪われにいく ただ淡々と過ぎていくこの日々に 誰かメスを入れてくれ 傷など無いよ聞かずに解剖 見せてよ愛を死ねたら本望 って言ってられないからこの 身だけは 守ってみせるよ 切り刻み合った記し続けた この行為すらも愛とするなら 君に抉られたこの傷さえも 愛しく思えるよ 拘り抜いたこの夜は ふいに君の腕に縋りたくなる 誰かの暖かさに触れていたくて 今夜も 「もう少しだけ」と希う あまりに君が愛おしすぎるから 僕は君の全てが欲しくなった 人は恋すると燃え上がると言う だから君から流れた色は赤 見せしめで殺めた愛は くだらないと見捨てた愛は 今にも朽ち果てそうな僕を どこかで守っていたのかもしれない