思ったよりも風が 強い夜にあなたの声がしたよ 振り向きざまに消えていった この世の果ての狭い部屋に流れ 着いて ふたり、頬を寄せて暮らせたら 喋らなくてもいいよ 数えなくてもいいよ 歩き疲れた僕らふたりきり 喋らなくてもいいよ 食い込んだ爪を隠さないで 抱きしめたい 舌が絡れたらまた始めから 踊れなくてもいいよ 笑えなくてもいいよ ただあなたが泣く理由 それだけに触りたいのさ そっと あなたに似合う空の色を 全部買い占めたら 喋らなくてもいいよ 数えなくてもいいよ 歩き疲れた僕らふたりきり 喋らなくてもいいよ