溶け合った叢雲に 渦巻く宵の闇 去り行く貴方は又 ねえ、香りだけ残して… 誘って酔わされて 疑って躱されて 惚れこんだ弱みだって "人"で在る所為ね 怪し恋し万華鏡 覗く私が 何時の間に囚われた 貴方の深い闇で 只の星の一つ 永遠に醒めないよ 秋の風に霞む様な夢じゃないさ 儚いね、揺蕩って それ故又愛しく成って 貴方が何だろうとも 一時でもこうしてさ 触れ合えたら 廻り出す 空高く 私は光放とう 貴方の闇照らす様に 締め切った襖から 滲む朝の光 夜明けを待ってたくせに 目蓋で翳す 暗く閉じる万華鏡 其の果てし無さ 何時の間に望んでた いっそ夜の奥まで転がり落ちてゆけ 何時迄も消えぬまま 其処に在る面影なら嘘じゃないさ 名を呼んで手招いて 例えば奈落の底だって 貴方と居れたならば 誰にも分りはしない 幸が在るの 包まれる 空深く 貴方に抱かれる様に ねえ、もう二度と離さないで 色香を纏う濡れた目は 何故今不意に揺れてたの 化けの皮剥いで 心を見せてよ 本当の貴方に、嗚呼、今触れた 永遠に醒めないよ 秋の風に霞む様な夢じゃないさ 儚いね、揺蕩って それ故又愛しく成って 貴方が何だろうとも 何も構わないから 傍に居てよ 廻り出す 空高く 光が煌めいた 貴方の闇照らす様に 終わり無く廻り続ける空で 貴方と…