じゃあね おやすみは微か 飛行船の光がぽつり 今夜から明日早朝にかけてかたむく 湖畔 北をめざし歩きだす ガーネット 目を向けてほら そこは この川の終わり 背中からこぼれ落ちる脈の透明な雫 まだこの道は長い きっと 答えをためこむ時間は それほどないでしょう 痺れた足に星を泳ぐ逆再生の夜 あるいは アクリルの鯨 よぞらを ひろげて てらして てらして ほしはどこまで さびしくて あるいて あるいて 喉は熱く 首筋は冷たい 洞窟を縫う風 明日には記憶全てが消えてしまう 気がして できるだけ遠くへ行こう きっと 無意味な旅路に 苦難を背負うことはない アキレス腱は少し燃やして 両翼に変わる まだ 旅は終わらない よぞらを ひろげて てらして てらして ほしはどこまで さびしくて あるいて あるいて ことばに かくれて あなたが みえない まだみぬ けしきを さがして さがして