夢に咲いた花 どうか摘まないで 枯れてしまうまで 花でいさせて 風がうたう森 そこに腰かけた あの時のお前を見つけた いま目が合った 眠りにつくお前の青き眼差し そして根を張らして のぞけば 瞳のおく 遠いゆめ ああ… 春を追う小鳥 なにも恐れずに その涙乾くまで 空を飛べ 先の見えぬ森 そこで息絶えた あの時のお前を見つけた わたしの夢 手を引かれるお前のか弱き眼差し この海になって 雲になって ふたり、気づけば宇宙の底 細いつま先を 蜘蛛の糸にからめたお前は そうか お前は消えたいのだね 深緑で抱く わたしの 森よ
