私は今静寂、簡素な日々だ 私は毎日命を拾う 磨かれて、頭ほどの光の玉 手に入れた悲しみと幸せ両極端 阿弥陀 立派に立てば褒められた 赤ん坊は笑う 時間は刻みつける この身体彫刻 そよ風さえナイフ 帆を張れば舵取り次第 両手には偶然と運命 不明瞭なほど眩い 近いから見えない 誰もが見上げるという 月のない夜明け 育てた野花は私が居なくてもそっと 咲くだけ その様はまるで 私の視線に何も価値が無いと 言いたげ 毎日甲斐甲斐しくあなたの命を 拾い上げているのは 私なのに 手入れをせぬパレット 絵の具の背くらべ 再会はまた賽の河原さ 銘々葬送の作法はあれど 自然発生する所作 祈り 回帰回顧 怪奇邂逅 絶望に希望に会い日常は蝕まれ ただ一生に甘んじるに値する? 掻き消したいよね自殺願望 一見誰も見つけられないような きっかけさえも引っかき傷で 失敗談と言うにも卑小で 私は今静寂、簡素な日々だ 私は毎日命を拾う 磨かれて、頭ほどの光の玉 この腕の中に閉じ込めようと賢しく 誰も見えないくらいに覆い隠して 今日は一日中真夜中 誰が居なくなっても 気づかないくらいの暗闇が 私の命を拾う