あなた 叱って よわむしと むかしのように 髪を撫で 宿の二階で 海鳴りを 枕抱きしめ 聞いてます あなた恋しい わたしは女 帰りたい 帰れない あなたの胸に 北の海峡 あぁ なごり雪 闇に汽笛が 糸ひけば 涙が膝を 濡らします 捨てるつもりの 思い出が 酒にからんで 呼びもどす あなた恋しい わたしは女 倖せが 欲しいのよ あなたのそばで 北の海峡 あぁ なごり雪 あなた明日が 見えません 窓には白い 雪すだれ 群れをはぐれた 海鳥が 西へ西へと 鳴いて翔ぶ あなた恋しい わたしは女 抱かれたい あまえたい 心が寒い 北の海峡 あぁ なごり雪