攫われていった あなたは 世界の何処に潜んでいるの? 触っても 空は白いまま その痛みを真空パックした。 はい。 今を浸る私は 空虚な地図を広げて 所々にピンを立てて 思い当たる場所へ向かった。 無い。 あなたが居ない。 彷徨い歩いてても、誰も居ない。 そんな季節に僕等が 振り落ちないように そう ぎゅっと 拵えるんだ 攫われていった あなたは 世界の何処に潜んでいるの? 触っても 空は白いまま その痛みを真空パックした。 モノクロのままの私は 視界がぼやけて ブレるんだ。 あなたが見えるまで 僕は言葉を今紡ぐから。 灰のように脆い心が 宙に舞って飛んでった。 消えたりしないでよ。 まだ、このままでいいよ。 埋まらない 地図に 定まらない あなたの姿形 攫われていった あなたは 世界の何処に潜んでいるの? 触っても 空は白いまま その痛みを真空パックした。 モノクロのままの私が もしもフルカラーになったとして あなたが見えたときには すぐに告げるの。 「さよなら。」