どれくらい寝ていたんだろう 目を開いてここが夢の中だと 気づいた 歩いてみる、ふわり 身体が軽くて まるで月にいるみたい このまま歩き続けたなら ずっと回り続けたなら いつか地球には新月の夜が来て そのうち歩き疲れたなら どうか空を見上げて思って その遠さを笑って。 どれくらい寝ていたんだろう 目を開いてもう夜が来ないことを 知る 描いてみる、はらり 記憶は脆くて まるで水彩画みたい ずっと観たいのに もう眠くなることもないから まだ、いたいのにね このまま朝を見送れば 流れぬ時に包まれれば いつか夢の窓を開けて手を伸ばして そのうち雲に腰掛ければ 雨がまたひとつ降るだろうから 隠してしまえたら そのうち季節が回るから 星がまたひとつ増えていって 先を歩いてゆくのでしょう、 またひとつ またひとつ、綺麗になってゆく またひとつ、またひとつ このまま歩き続けたなら ずっと回り続けたなら いつか地球には新月の夜が来て そのうち歩き疲れたなら どうか空を見上げて笑って。 花が降ってくる 何処からか花が降っていると思う 見えない私は手のひらを向けて 光がすり抜けてゆく 重力をともなって、いつか 地球にも 花がふっている 何処からか花がふってくるとおもう
