いつもの帰り道 漏らしたため息 溶けていく空をひとり見上げている 誰も昨日の話は覚えていない 夏の終わりの夕暮れ いつからか目元だけで笑うことを 誰もができるようになったあの街で 流れてく時間をただ数えながら 踏み切りが上がるのを待つ 「大丈夫 終わる時が来る」 信じていたけど 想像以上に届かない 言葉と願い 最後まで君の顔を知らないまま 別れの時を迎えたあの日 出来なかったことを並べては 虚しさが募る いつかもう一度集まるその時は 口元を見せて笑い合おう そんなことを思いながら今日もまた めくるカレンダー 「今日で最後の夏服になるから」 レンズがこっちを向いたその間だけ 同じ空気を吸えた気がしたんだ 季節外れの青色 どうしていくのかどうしたいのかは わからないよだって ただ毎日を消費するだけで あることないこと どうでもいいと 数えて切って貼った 焦りと虚無感の狭間で やっと書き加えた予定も 二重線で消すだけ 空っぽのto doリスト 眺めていた 毎日変わり映えのない風景画を フォルダの中に増やしながら ただ長袖になったことだけ 季節感じさせた 修学旅行も文化祭も何もかも 憧れに消えた僕たちは 将来何世代と呼ばれるのだろう どうでもいいけど 「明日またこの場所で会おう」 繰り返して最後を迎え 出来なかったことを並べては 虚しさが募る いつかまたここで会えるその時には 口元を見せて笑い合おう そんなことを願いながら今日もまた めくるカレンダー