抑えつけるような感覚と 少し濡れて重い息継ぎ 吸いもしない空き箱は 雨の日の来訪者 こなしていくように淡々と 少しひねて重い 「いつ次来てくれる?」 ひとりごとは 吸い込んで吐いて消えるまま 毒されていく あなたの目が 甘く 響く 「いいでしょう?」 傘が開く 水鞠が踊る フロントガラス拭いあげていく 誰かの代わりでもいい 側にいられるなら 私などいらないの 抑えつけるような感覚と 繰り返す雨の儀式 吸いもしない空き箱は ダメだ 傘が開く 水鞠が踊る 私の中にあなたなどいらない 初めから何もなかったように 部屋の隅 空き箱のまま