抱えた苦しみは誰のせいと 人をひどくせめる的はずれを 何度も何度も繰りかえして 苦しみは前より増えるばかり 同じページを捲りすぎた 本のように日々はすり切れて 自分の中を見る以外に もう術はなくなってしまってた そこで僕は確かに見たんだ 総てを人のせいにして だれでも平気で傷つけるような もうひとりの自分が こころの中で暴れながら 僕をぼろぼろにするのを はじめてのぞいた心の中は 見たこともない暗闇で 僕はとても怖くなって 何度も足がすくんだ <♪> 夏に間に合うように木の葉は 日陰を作ろうと大きくなり 木の葉曇る小さな陰を 愚か者にも分けてくれる 責めるつもりなど無いというように 葉音の歌を歌ってくれる 人に生まれたはずの僕は優しい 歌の一つも歌えない たとえ何か出来なくたっていい せめてこれから生きるときに 同じような事を繰り返して 誰かをまた傷つけぬよう こころの中をどんなときも 見つめられる強い自分になりたい はじめてのぞいた心の中が あんな闇に包まれていたのは 自分をかばう僕の手が 光を遮っていたからだ この気持ちさえ身勝手な 想いと今は解るけど 本当にすまないことをしたと 今すぐ謝りに行きたい 木の葉曇る背中を押すように 突然強い風が吹いて 立ち上がると僕の行く 5月の道が光っていた 優しい歌が僕にも 歌えそうだ