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長編歌謡浪曲 元禄名槍譜 俵星玄蕃

Track by三波春夫

6,374
88
  • 2016.04.14
  • 8:35
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歌詞

槍は錆びても 此の名は錆びぬ 男玄蕃の 心意気 赤穂浪士の かげとなり 尽す誠は 槍一筋に 香る誉れの 元禄桜 姿そば屋に やつしてまでも 忍ぶ杉野よ せつなかろ 今宵名残に 見ておけよ 俵崩の 極意の一と手 これが餞け 男の心 涙をためて振り返る そば屋の姿を呼びとめて せめて名前を聞かせろよと 口まで出たがそうじゃない云わぬが 花よ人生は 逢うて別れる運命とか 思い直して俵星 独りしみじみ呑みながら 時を過ごした真夜中に 心隅田の川風を 流れてひびく勇ましさ 一打ち二打ち三流れ あれは確かに確かにあれは 山鹿流儀の陣太鼓 「時に元禄十五年十二月十四日、 江戸の夜風をふるわせて、響くは山 鹿流儀の陣太鼓、 しかも一打ち二打ち三流れ、思わず ハッと立ち上がり、 耳を澄ませて太鼓を数え 「おう、正しく赤穂浪士の討ち入り じゃ」 助太刀するは此の時ぞ、 もしやその中にひるま別れたあのそ ば屋が 居りあわせぬか、名前はなんと今一 度、 逢うて別れが告げたいものと、けい こ襦袢に身を固めて、 段小倉の袴、股立ち高く取り上げし 、 白綾たたんで後ろ鉢巻眼のつる如く 、なげしにかかるは先祖伝来 俵弾正鍛えたる九尺の手槍を右の手 に、 切戸を開けて一足表に出せば、 天は幽暗地は凱々たる白雪を蹴立て て行手は松阪町…」 「吉良の屋敷に来てみれば、今、討 ち入りは真最中、 総大将の内蔵之助。見つけて駆け寄 る俵星が、 天下無双のこの槍で、お助太刀をば 致そうぞ、 云われた時に大石は深き御恩はこの 通り、厚く御礼を申します。 されども此処は此のままに、 槍を納めて御引上げ下さるならば有 り難し、 かかる折りも一人の浪士が雪をけた てて サク、サク、サク、サク、サク、サ クー、 『先生』『おうッ、そば屋か』 いや、いや、いや、いや、襟に書か れた名前こそ、 まことは杉野の十兵次殿、わしが教 えたあの極意、 命惜しむな名おこそ惜しめ、立派な 働き祈りますぞよ、 さらばさらばと右左。赤穂浪士に邪 魔する奴は何人たりとも 通さんぞ、橋のたもとで石突き突い て、槍の玄蕃は仁王立ち…」 打てや響けや 山鹿の太鼓 月も夜空に 冴え渡る 夢と聞きつつ 両国の 橋のたもとで 雪ふみしめた 槍に玄蕃の 涙が光る

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