昼下がりの光が揺れる部屋で 鳴ったスマホはいつもと 変わらない音で きっと明日には笑い話になる そう呟いた唇はもう乾いていた 知らない街の知らない匂いの中 辿り着いた白い廊下の先 昨日 隣で風を切ったひとは ガラスの向こうで静かに眠ってた 「大丈夫」って言葉が 喉の奥で錆びていく I can't even cry 涙の場所を忘れたまま 誰かの涙を数えてる こんな自分が立ってることが いちばん遠い痛みになる 三日通った同じ電車の窓 映る顔はどこか他人みたいで 波が線になった瞬間のこと 耳の奥にまだ残ってる 並んだ花と知らない顔の列 泣けない目で頭を下げ続けた 周りがくれる優しさのかたちが 重くて重くて 息ができない 「さみしいでしょう」って声が まるで外国語みたいだ I still can't feel it あの日の空を思い出せない あの人の声も滲んでゆく ちゃんと悲しめない自分だけが 静かに此処で壊れてゆく 薄情だと 何度も責めた 泣けないことが罪みたいで もしも今 あの人がいたら きっとこう言うだろう 「そんな顔するな」って I can't even cry 涙の場所を忘れたまま 誰かの涙を数えてる こんな自分が立ってることが いちばん遠い痛みになる I still can't feel it あの日の空を思い出せない あの人の声も滲んでゆく ちゃんと悲しめない自分だけが 静かに此処で壊れてゆく いつか泣ける日が来るなら それはきっと もう遅い朝
