海辺の街で 立ち止まれば しっぽの折れた仔猫が おしゃべり ポカポカ揺れる 陽炎の中 ここにおいで 白い雲が流れてく 君を見つけた 海岸通り 打ち寄せる波の音が 耳元でささやく しゃれた言葉もいらないほど なくしかけた夢さえ もう一度好きになれる 春を持つ風の中で 光集め 気がついたらポケットにいっぱい きれいだな 海辺の街の おとぎ話 君が落とした涙の 魔法で 恋のかけらを 拾いながら 砂だらけの足をなでた 白い波 唄を忘れた 小鳥のように 泣きぬれた思い出は 砂にうずめたから サヨナラだけは言わずにいて 人混みに流されて うつろに消えてしまう さりげなく寄り添ってる 二つの影 でこぼこ道で そっと肩をひきよせた 大切な春のメモリー あふれるような 陽ざしの中パレットにいっぱいきれいだな