夢を放課後に残し 果ての夏が静かに幕を開ける 錆びて褪せた六弦に 続く音色はもう鳴らなくて 落ちる夕立に霞む空 諦めが頬を伝う 閉ざした夢の扉 触れればあの歌が響く いま空の彼方へ陽が降り注いで 途切れた白い五線譜に 双葉の軌跡が未来を描く 気づけば世界は音色に満ち溢れた 君に手を引かれながら 夢の色を初めて音に綴る だけど声は拙くて 過ぎる季節に取り残された 伝う涙に触れる指 振り向けば君が笑う 「心に鳴る想いは私がいま 歌うから」 あの蒼い世界はまだ遠い場所でも 暮れゆく夏の面影に 二人の音色で夢を描く いつしかわたしの世界は 色づいていた 夏の果てに立ち止まって 遥か彼方を寄り添い望む 君と描いたあの夢から 蒼い双葉が芽吹き揺れていた いま夏の彼方へ 手を繋いだまま いま夢の続きをまだ塗り重ねて 広がる蒼い五線譜に 双葉の軌跡で未来を描く 繋いだ君との音色を抱きしめて 想いが花咲くまで