迎えた折り目、去る寂寞の地 沈みきりで それもそれで綺麗 列車は1時間と少しの間に 新しい街に着くから なぁ、消えた思い出の苗も ここで育てよう 先の景色見なきゃ腐っていく N・K・Pに当たるものが旅路なら 肥沃な脳で生きていたいね。 クライネ・ ナハトムジークのようでした 美学に添う終わり 少し愛しく ただ代え難い幸せの先に 何かを見たい、 それが理想でなくとも 散る先まで 知ったつもり模様 ならないでそんな今日 図らないで 奪われた気でいたくない 列車は3時間おきに「行ってきます」 する 錆線路のうえ 暮れなずむ夕景の下 帰宅生徒が降りて 無人の駅は少し頬に茜差している ほとりまで数駅前、廃線控えた境に 虚空の待合室 頬に茜差している 芒散れど堪えんとばかりの 言葉、仕草でまた冬を越せる ただ代え難い幸せの先に 何かを見たい、 それが理想でなくとも 散る先まで