渇いた日々の現実に 沈み込む回想録 この錆びついた両脚は まだ動いている 噛み合わない歯車を 磨き続けた果てに どんな形になっても また叶うなら 覚めない夢を 見続けたくて 僕は唸りを上げて軋む 道標なんてない 終わりすらもない 自分の姿さえ自分じゃ見えない 互いの存在を確かめ合うため 僕らブリキの魂をぶつけあう はじまりは同じでも 選び取る憧れが それぞれに違うなら 姿は変わる そしてまたひとつ ふたつと 何か手に入れるたびに ふさがった手でネジが 巻けなくなっていく どうしたかった? どうすればいい? その答えを見つけるために 行き先は分からない 教えてくれない 迷い込む世界で価値を求める 互いの存在を認め合うため 僕らブリキの魂をぶつけあう ガラクタと嗤うかい? 今更と哂うかい? それとも待ってたと 笑ってくれるかい? 震える身体(からだ)抑えて 見えない明日を捉えて 並列の魂が 音を立てる もう迷いなんてない 終わりすらもない 握り合うこの手の確かな温度 あの頃の僕らと違っていても 噛み合うブリキの魂を信じあう