夜に寝覚めたら 伽藍堂の隣にもさみしさが居て 這い出た外はもう秋の湊だけど 息は染まらない もう一度もう一度 曇りない優しさ せめて持ち合わせていたら もう一度もう一度 青いセンニチコウと 高すぎる秋の空 季節は過ぎてゆく 後悔と猫背の記憶残して 何かを手に入れた錯覚に 飛び跳ねる暇もないまま ハイアンドローな衆生で削られ 誰もが迷いながら路を急いでいる 積んだままのサリンジャー あなたを待っている 馬鹿げているけれど ストロベリーフィールズで あなたにだけはもう 笑われてもそれでもいいよ もう一度もう一度 透明な冴え冴えしさを 持ち合わせていたら違ったかな もう一度もう一度 青いセンニチコウと春を待つ梨の花