花びらをそっとしまうように夕凪は来る 午後の半分を濡らした雨のその後に 鮮やかに紅く君の頬を染めたほおずき にぎわう通りで僕が初めて恋に落ちた色 夏はその美しい力で 幼い僕たちを永遠にした 恋のその美しいしくみは 一瞬の夢の夢 神様といた時 幾つかの川を渡ると海も見える 恋の幼さばかりが残るこの街を 涙流さずに魔法を解いて僕はゆく 懐かしく華やぐ通りを染めているのは ほおずき ほおずきがさよならと 解けてゆく魔法のまぎわ もう行かなくては 夏の美しい光 僕がもう暮らすのはここじゃないけど 愛の美しいしくみ すべては祝福と 今ならわかるよ