冬の空気は僕の心を 恥ずかしいほど見透かすくらい 透明だった 真冬の恋が揺れる星屑の夜空に 飛び出す君 白く吐き出す声に戸惑うこの部屋を 飛び出す僕 走り出す景色動き出す恋は 気がつけば冬の彼方 引き合うはずのNとSが 理屈通りの世界を超えて なぜか離れてゆく 冬の空気は僕の心を 恥ずかしいほど見透かすくらい 透明だった 二人帰れない夜自販機の明かりで 話こんだ 同じ場所を探した涙があふれそうで また走った 寒くていいよ暗くていいよ 追い風よ彼女の方ヘ 引き合うはずのNとSが 理屈通りの世界を超えて なぜか離れてゆく 君の温度を飲み干せるなら 夜の空気を振り切るくらい 強くなれるのに 冬の空気は僕の心を 恥ずかしいほど見透かすくらい 透明だった 冬の彼方に消えてゆくのは 明ける夜空と飛び出す君と 僕の冬の始まり