子供の頃俺は、毎日精一杯生きて、 いつの日か誰かの為に格好よく死に たいと、 そればかり思って、涙流してゐた。 涙を流してた。 季節は過ぎて、いつしか俺は そんなこと忘れてゐた。 さよなら、愛しき日々よ。 さよなら、愛しき今日よ。 素直に今を生きられりゃあ、 どんなに、どんなにいいだらう。 素直に生きてゆけりゃあ。 遠くビルの向かうに、 光る星に願ひをかけよう。 俺は祈った。 忘れてしまった 遠い遠い月日に。 俺は祈った。 めぐり合ひし人々に、 感謝したのさ。 なぜだか、そんな そんな気分だった。 さよなら、愛しき今日よ。 さよなら、愛しき日々よ。 素直に今を生きられりゃあ、 どんなに、どんなにいいだらう。 素直に生きてゆけりゃあ。 丘の上にのぼって 見下ろす町の景色。 なぜだか俺は祈ってゐた。 今この瞬間を。