朝 つめたい水で顔を洗うの ほてった頬が切れるほど冷たくてさわやか 夢の中のあの人は 教室や街にいる時よりいじわるばかり…… でも もう朝 おはよう!朝顔 あなたはとても素敵に咲いたのね 朝露に漏れながら 風に吹かれてもまっすぐ空を見つめて…… でも知ってるの? 今日一日で花びらが散ってしまうことを そんな短い はかない命でもせいいっぱい生きてみせる そう言いたげな程 きりっと咲くのね 私は反対 いつも悩んでしまうの 好きとも言えずに 涙ばかり…… あの人が好き!だから一行でもいい 毎日やさしい文字が見たい あの人が好き!だから一言でもいい 毎晩あたたかい声が聞きたい あの人が好き!だからいつも一緒にいてほしい それは わがままかしら? うす紅色の朝顔 そっと頬を染めて うつ向いている花びら あの人に初めて会った時の私のようね このやるせない 心の痛み それを恋って呼んでもいいのかしら? 朝顔さん!ありがとう あなたを見ていると 愛って何かがわかるような気がするの すぐ散ってもいい!はかなくてもいい! あの人を愛しなさいって あなたは教えてくれたのね