桜が散れば蝉時雨 青く青く変わる景色 夏の気配から逃げられず 僕は狂おう 赤い光に貫かれ 不意に襲う少女の幻想 痛みに似た快感と 愁いぬるい風と 悶えるほどの熱も 足枷にはならずに ただ今日この瞬間だけは 逃さぬようにと弧を描く 踊れ夏祭り僕を乗せ 側に一輪のシクラメン 熱いこの熱の行方も知らぬまま 行け 踊れ夏祭り僕を乗せ きっと何者にもなれない 柔い君の手の感触さえも 分からず 閃光火花が散る 照らす隠す脅す 何もかもを消してしまいたい そう願う3秒前 踊れ夏祭り僕を乗せ 爆ぜるこの全て何もかも 調律の狂ったユニゾンを奏でる 君と僕 冷めた君の手の温もりを 落とさぬようにとひとすくい 嫌気がさしたような気がしたんだ 夏のせい 背景、未来の僕 ここは地獄の淵? 何を言ってんだ若造が 目の前の夏を逃すな 踊れ何もかも巻き込んで 夏の背に浮かぶ蜃気楼 幻のような時間が過ぎて行く きっと すっと冷めて行く街の熱 正気に戻る3秒前 まだ終わらせるわけには行かないさ この夏を