想いはただ、移り変わってゆく 私たちを置き去りに 時間はすぐに、過ぎ去ってしまう あの夏を置き去りに 御前10時 小さな鏡を覗き込んだ 姿勢を正した よそいきの哀笑を浮かべる 金魚に餌を撒く 赤い曲線が中央に群がって 陽を反射した身体が淀んだ 部屋に揺らめいた 季節はただ、移り変わってゆく 私たちを置き去りに 私もいずれ、移り変わってゆく あの夏を置き去りに いつかの瞳の様 黒く装って外気を吸い込んだ 褪せた面影も忘れて一粒のパールで 着飾った ぬるい小雨に紛れて君の声が 聞こえた 傘をいつまでもささずにまた哀笑を 浮かべた 季節はただ、移り変わってゆく 私たちを置き去りに 私もいずれ、移り変わってゆく あの夏を置き去りに 季節はただ、移り変わってゆく 私たちを置き去りに 私もいずれ、移り変わってゆく あの夏を置き去りに 景色はただ、移り変わってゆく 私たちを置き去りに 私もいずれ、移り変わってゆく この夏を置き去りに 乾ききった肌に雨が落ちる 一人きりの私を君が濡らす