また言えなかったな うなだれるは帰り道 臆病なわたしに スカートの裾を引っ張られて たった一言のために いくつの夜を長引かせてきただろう ぐっと堪えてしまうな この喉は踏み込みたがってるのに 早くなる呼吸 引きつる口角 癖付ける明日からは卒業したいの 爛漫は瞬きのうちに 後悔を引き連れ走り去る 満開逃してしまうの あたし 怯えるために 大人になったんじゃない また言えなかったと 鏡越し落ち込む私の顔は 相変わらず萎れている 嫌気がさして湯船に逃げ込んだ 揺らがないその目と 真っ直ぐな背中 いつかの雑誌で見た 彼女を思い出す 爛漫は瞬きのうちに 正体が見えない怪物に 半開の蕾を潰されそうで 怯えている まだ何もされてないのに あたしを想ってつぐんだ口が あたしを想って作った顔が トゲをはやして帰ってきた 爛漫は瞬きのうちに 私の口に嘘をつかせないで 爛漫は瞬きのうちに 私が吸い込む 次の空気に勇気をちょうだい 爛漫は瞬きのうちに 後悔を引き連れ走り去る もしものための未来とか そんなんで遠ざかるそいつとか ここに置いてゆけ 君が怯えるために 大人になったんじゃないなら 追い風が背中を正す