少し大袈裟に喪失を歌う 音楽に涙を拭われて 退屈な映画のしょうもなさが 背をさする夜 「今日あった出来事を話そう」 「おかえりとただいまは ちゃんと言おう」 「夕飯の間テレビは消そう」 なんとなくまだ守ってたいよ 風に洗われた犬ころみたいな ぬるい幸せが 大切だった ぴかぴかのコンビニへ歩く ふかふかの布団で夢見る 意味のないルーティーン 君がいないだけさ ぷかぷかと煙を吐き出す すかすかのレイトショーを観る 何度繰り返せば ひとりに慣れるのかな 悲しみをちょっと脚色した いつまでも覚えていれるように とうてい歌にも映画にもならない なんでもないもの 「明日出すゴミはまとめとこう」 「寝る前に あったかいものを飲もう」 染みついたこの癖が抜けたら 本当に君を失うみたいで つやつやのご飯が炊けたよ ぽかぽかのお風呂が沸いたよ 誰に伝えたらいい? 宛先のない日々 ぴかぴかのコンビニへ歩く ふかふかの布団で夢見る 意味のないルーティーン 君がいないだけさ ぷかぷかと煙を吐き出す すかすかのレイトショーを観る 何度繰り返せば ひとりに慣れるのかな 冬の朝の毛布のような 君の名残から抜け出せないよ 二度寝をしようにも 目は冴えてしまってる 夏の夜は薄明るい ひとりでアイスでも 買いに行こうかなぁ ぼやけたコンビニへ歩こう