君の言葉も 届かないまま 雨が降っては 蕾が実り 一人猶予う(いざよう) 火点しの頃 紅色の空 君と歩いた あの日の道も 変わらないまま 掌重ねて過ごした日も 遠く深く 消えて 花は咲いて枯れて朽ちるのでしょう 僕の この思いも 届くことはなくて雨催い 君の言葉も 六花(むつのはな)咲いて 溶けて消えゆく 薄氷(うすらい)の夜を いくつ超えても きっと刹那に朧月 叶わないまま 届かないまま 君の言葉に 耳を澄まして 愛しい(かなしい)思い 手に控えては 風がめくる 伝う心は 花氷のよう 一度は咲いてどこかに消えて また探して 玉響の日々をいくつ重ねて どこか遠く消えて 詩は響き枯れて朽ちるのでしょう 僕の この言葉も 八千代に離れてもまた寄って 花を飾って 六花(むつのはな)咲いて 溶けて消えゆく 薄らいだ 夜がいくつ空けても ずっと霞に消えていく 泡沫のように 忘れないように 花は咲いて枯れて朽ちるのでしょう 僕の この思いも 何度繰り返して 恋衣 君が好きだよ 六花(むつのはな)咲いて 溶けて消えゆく 失くしても 何度でもまた探そう 希う 君を想って 君に逢いたい 君が好きだよ