瞼こじ開けた 五時半の陽 挟む 夢溶いた涙落つ 眠さかまけて 拭い取っては 袖の滲みに 酷く狼狽う 目まぐるしい日常 凡に 呼吸しながら 喉に 残る怯えの ままを 歌う 今はただ 悲しい言葉だけを 僕は まだまだ 紡いでくから あと少し 少しの希望が君を 照らすのを 目立たせるように 彼誰もまた昏けど 東雲を 連れ来れば ああ なんて美しい 穴があるこその揚げ菓子と 涙 抜け殻の木偶はただ 分けて 触れられぬ喪の声を 意味の 先で 唱うから 今はただ 悲しい言葉だけを 僕は まだまだ 紡いでくから どれほどの言葉も 物質のない 空には 触れ癒せぬとも その淵を つぶさに 語り尽くし 象れば 触れたかのようで 彼誰の中 悩みも 彷徨いも 光るなら ああ なんて美しい