丸めた背中を 叩くような風に乗って "もういいよ 全部 分かってる" そんな言葉が聞こえた気がして 見慣れた景色に たどり着いた駅のホーム こんなに空が青いのは どれくらいぶりだろう 弱い自分を殴ろうとして 握り締めていた拳 ほどいていいよと許してくれた あなたにこの手 小さく振りながら 笑顔で「ただいま」言える場所が 今もここにあるよ 特別なことではなく ただあなたに会いたくなった あの時と同じ「おかえりなさい」 その声が優しすぎるから 少しだけ 立ち止まって 涙を拭ったよ 難しい話は 今夜は横に置いといて お互いの初恋 打ち明けよう 居酒屋のカウンターで あなたの前では飾らずに 本当の僕でいられる 都会の街で生きているのが 嘘の自分という訳じゃないけど 笑顔で「ただいま」言える場所が 今もここにあるよ 特別なことではなく ただあなたに会いたくなった あの時と同じ「おかえりなさい」 その声が優しすぎるから 少しだけ 立ち止まって 涙を拭ったよ 駅まで続く並木道 うろ覚えの鼻唄 あなたも同じメロディ 奏でていた 歌の名前も思い出せないけど ここでの全てのこと 僕はずっと忘れない それじゃ いってきます 今日あなたに会えて嬉しかった 最後まで 涙のワケ 聞かずにいてくれてありがとう いつもより大きい「いってらっしゃい」 その声を心に灯せば これからも どんな時も 迷わないで行ける また会うその日まで...