Track by岡村丁寧
躓いた時にきまって 読む文庫本とその栞 僕によく似た怪物が 棲みついてるみたいな風貌 次の時代の子供らの中で 一人くらいは美しいと思う 風貌でもある 死にたいと少し願っても ほとぼりが冷めてしまったら 生きたいと切に願うのです その話はまたどこかで 悲しいというのは 生きているという感覚 悲観的な僕は 随分と見事な風貌でもある 次の時代の 子供らの中で 一人くらいは 美しいと思う 風貌です 幾数年後の顔に 刻まれる皺が 美しいことを 静かに片手間で ただそう願う