ひとり見下ろす都会(まち) 月明かりが運河を照らす ふいに聞こえる足音 ドアの前をゆっくり通り過ぎる あの日の背中に手を振り続けた 言葉にならなくて・・・ 最初から分かっていたの ふたりのラストシーンは 微笑みも涙も 何も無いまま 閉ざされた空気の中で ただ立ち尽くしていた あなたを失って 明日さえ探せない空っぽの心で 午前2時を指した 時計の針ぼんやり見つめ あなたの温もり求めて ワイングラス両手で包み込むの あれからいくつも 季節が巡って 「思い」は「思い出」に・・・ 「サヨナラ」の言葉を先に 延ばし続けていた 弱くてズルくて切ないあなた 何も気づかないフリして 窓の外を見つめた きらめく星だけが 消えてゆく物語(ストーリー)を 見守ってくれていた