ジーンと痺れが手に残る あてもなくチャリこいだ あの日の午後のこと ボーンと響く低周波と ねずみ色の空に溶けて滲む鉄塔が 教えてくれていたのかな ごらん ほら 君だけ 聞こえないように藪の中へ 気づいたら一人きり あのとき素直でいられたら 欲張りでわがままな私なら 掛け違えたボタン ネルシャツの肌触り ギーンと空を裂くエアバスの腹を 見上げて思い出したんだ いっそ真綿じゃなくて君の両の手で 喉の形、暖かさ 忘れないで ひとつ ふたつ 数えてね 腕がたれて、重たくなって ものになるまで きゅっと きゅっと 絞られた視界の端で 子供がはしゃいでいる午後 声も聞こえなくなって 硬くて冷えた床の 継ぎ目を指でなぞる それだけ 思い出と今が交じる3時半 下を向いて立ち止まった奴の プレイグラウンド ポケットに欠けたタイルがひとつ これでもうじゅうぶん いっそ真綿じゃなくて 君の両の手で 喉の形、 暖かさ 忘れないで ひとつ ふたつ 数えてね 腕がたれて、重たくなって ものになったら さまよう私はどこ行こう あのときのねずみ色の空の下 レバーを引いて切り替える どこかでガチャッと音がする
