日は昇って 海は渇いて 頬の川だけは 未だ 流れて 羽に滲みゆく 秋を感じて それでもあなたの目は 凍ってて 暗いまま 短い陽も じきに暮れるさ 緩い月明かりを 頼る道を 山降りゆく 北風を裂いた羽 届けるは 肺を満たす 冷えた空気だけだ 内に秘めた 声、涙 抱いたままだろ すり減らした踵 ちゃんと知ってるよ 日は陰って 季節巡って 頬の川はもう 既に 渇いていて あなた 歩む道は途中 ただ前だけ見るなんて できなくて 俯くこともあるだろうけど どうか無事で かの春 あの夏 この秋 待つ冬 あなたは 瞬く 気持ち隠しては 輝く 砂浜 埋まった 想いも 泥濘むのは立つ印でしょう 海渡りゆく 南風を背にして 旅立つわ 硬くしなやかな羽を広げて 土に残る 足跡は透明で、確かで ただあなたを静かに見守っていく またね