君まで68㎝その距離に溺れて 僕は言った今日は何にする なかなか決まらない 君の困った顔を見て 僕は願ったこの時間が続くように 永遠に 季節の変わり目 曖昧な気温に振り回されて もう参ってしまうよ こんな日はそうだもう 全てを忘れ君に会いに行く 栞をはさんだ本を開いて待つ この時間が愛おしい いつの日だったかな 名前も知らない公園が 二人のいつもの場所になったのは 猫のお面は外して 背伸びは程々にして 馬鹿馬鹿しい話で 笑えるくらいでいようよ 満ちていく月を横目に普通でいよう 君まで68㎝その距離に溺れて 僕は言った今日は何にする なかなか決まらない 君の困った顔を見て 僕は願ったこの時間が続くように 君まで68㎝のその距離は 不思議なほど僕の心を満たしていく 離れないように近づかぬように 歩幅を合わせて 君と来月の予定を決めていく 恋とか愛とか正直なとこ 何が何だかもう分からないや でも真っ赤な夕焼け空に 気づいて一番に 思い浮かぶのはいつも君なんだ 生まれ変わっても会いたいとかさ 思わないくらい今この姿かたちで 飽きるまでさ 冷めるまで此処にいる 誰の声も雑じることはない場所で 二つの影が重なり合う 時計の秒針を睨む 君まで38㎝その距離に溺れて 僕は言った今日はどんな日だったの 眠たい目蓋をこすって 君のひとこと目は あぁもう疲れた なんとか生き延びた 君まで38㎝のその距離は 不思議なほど僕の心を溶かしてく 無言の音が車内に響く 心臓が脈を打つ まるで別れを切り出す2秒前 みたいな時間が流れていくんだ 不意に合った目は笑っていたんだ