きっと少しずつ霞んでく あの夏の雲の向こうを 閉じ込めた扉 きっと夏の木陰の中 一人きり氷菓子を頬張った 僕だけが知ってる この扉の行方を ひぐらしの鳴く頃に僕たちは 出会ったんだ 夏風を待ち侘びる扉の向こうへと 僕らは今もあの日のまま 揺れる夏草の中を裸足でかけてく 夏を飲み込んだ向日葵が 今もずっと咲き続けてる 君をずっと待っている ずっとバスに揺られながら 横目に眺めた風景を 今でも覚えてて きっとその美しい景色は 氷菓子を二つに割った後に 分け合ってはにかんだ 僕らみたいだったと思うんだ ひぐらしが鳴くたびに頬を伝って 流れ落ちた その雫の正体を僕らで 探しにいこうか 僕らは今もあの日のまま 揺れる陽炎の中でただ風を 待っている 街路樹をすり抜けた木漏れ日が 小さく輝き続けてる 今も君の手のひらの上で 僕らは今もあの日のまま でいることができなかった、 もしそうだとしてもさ 夏を終わらせない向日葵が 今もずっと咲き続けてる たとえ思い出せなくなっても 君をずっと待っている