此の道より 我生かす道なし 故に歩く 我が心空なり 空である故に無なり 思へば此の世は 常なる住み家にはあらず 草葉置く白露 水に宿る月よりあやし 金谷の花詠じ 栄花風誘はるる 南楼の月を弄ぶ輩 Ah-有為の雲に隠れり 此の道より 我生かす道はなし 故道歩く 我が心空なり 空である故に無なり 迷わず 我生かす道はなし 故道歩く 我が心空なり 空である故に無なり 青陽の朝に 重ね桜に八重の桜 九夏三伏の天 忍ぶる夜々の恋心 黄菊紫蘭の秋 紅葉萩咲きぬらん 玄冬素雪の冬暮れ みな白妙に消えて跡なし 人間五十年、 化天のうちを比ぶれば、 夢幻の如くなり 一度生を享け、 滅せぬもののあるべきか 迷わず 我生かす道はなし 故道歩く 我が心空なり 空である故に無なり