AWA
50
0
  • 2024.08.07
  • 3:31
AWAで聴く

歌詞

芝居がしたい。 ただそれだけの思いで、 ビロードウェイで トップクラスの劇団、 GOD座の門を叩いた。 稽古場には終始緊張感が漂い、 ピリピリした空気が流れていた。 「ジャマ……」 「すいません」 「新入り?」 「はい。高遠 丞です。 よろしくお願いします!」 「あー、自己紹介とかいいや。 興味ないから」 「でも、これから一緒に 芝居を作っていくわけだし……」 「友達が欲しいの? だったらよそに行けば?」 「いえ、そういうことじゃ……」 「トップに立つのは僕だから。 ジャマだけはするな」 周りはすべて 蹴落とすべきライバル…… 慣れ合いや仲間意識など、 ここには存在しない……。 共にオーディションを受けた 紬の姿はない。後悔や苛立ち、 虚しさが込み上げる……。 だが、大好きな芝居をするため、 俺は無理矢理前に進んだ。 そして、入団から 一年経った頃……。 「丞の芝居は堂々としていて 華がある。GOD座のセンターに ふさわしい」 「……ありがとうございます」 「これからはそこが お前の居場所だ」 客席から浴びせられる 万雷の拍手と称賛の声を、 中央で一身に受け止める。 大きな舞台の真ん中から 見える景色は最高だった。 だが……。 「初主演なのに 全然緊張してないな……」 「今までのトップで 一番ふてぶてしいんじゃない?」 「生意気だよな……あいつ」 周りに目をやれば ライバルたちの視線 その重圧に負けないように ひたすらに努力する日々…… 「丞……」 「ああ……お疲れ……」 「調子にのるなよ? いずれ必ず僕がトップになる。 ……お前には絶対に負けない…」 誰にも頼れない 誰も理解してくれない 本当の俺を誰も見ていない あの頃……俺の気持ちを 理解してくれたのは、 この人だけだったな……。 初主演の舞台でもらった 一枚のアンケート 辛辣なダメ出しで 埋め尽くされていた でもこの人は 俺の芝居を見てくれている 俺の芝居を受け止めてくれてる 顔も知らない理解者 たった一人の理解者

このページをシェア
高遠丞、飛鳥晴翔、神木坂レニ(MANKAI STAGE)
の他の曲も聴いてみよう
AWAで他の曲を聴く
はじめての方限定
1か月無料トライアル実施中!
登録なしですぐに聴ける
アプリでもっと快適に音楽を楽しもう
ダウンロード
フル再生
時間制限なし