空気を纏う無重力 刹那的な 架かるために落ちてきた水滴の 私のための色 人の見える色 避ける気も起こらない優しい雨 両手を広げ、珍しさを乞い願う 何事もなかったかのように背を 向けたら消えていた君 微笑むばかりの君 そうして誰にも同じ顔をする 優しげで柔らかな 立ち消えてはまた別の場所で立ち 昇る そうして誰にも同じ顔をする まとめ上げた水量には少し 足りなかった雨樋 蒸したコンクリートの匂いも 虹とともに消えゆくようだ 天気雨、終わったみたいだ 虹の重量、無くなったみたいだ 砂利も乾いたみたいだ まだ暑い日が続くのだ