風も吹かない 僕の歌がどこにも 届かない そんな晴れの日 人は笑って また涙流して それでも今日も 掠れた文字を 紡いでゆく たとえ 読めないほど 滲んでいても 書いて 何度も 捨てて 僕だけが わかってる 完璧はどこかに消えて なくなれ なんて美しい みんな歪に生きている なんて美しい その為に傷ついていたい 何度書いて 何度送っても また自分のもとに戻ってくる 宛先のない手紙を ずっと書いていたことを 自分だけが知らなかった 美しいものをうつくしいままで それだけのことができない それが小さなことか 大きなことか 決めるのは自分以外じゃない 小さななかに 大きなことを見つけてしまうような たくましい繊細さが ほんとうは人間に残された らしさ 分かち合わなくても 生きていられるなら 近くにいるより 遠くにいることが優しい 近くより 遠くで抱きしめられたら 晴れの日は明るくいないと なんて思わなくても もう大丈夫 まだ出会うことのないあなたが 埋める孤独に わたしはひとりからふたりになる 書いて 何度も 捨てて 僕だけが わかってる 完璧はどこかに消えて なくなれ なんて美しい みんな歪に生きている なんて美しい その為に傷ついていたい