顕わになる痣に触れる其の眼 昏くて狭い窓も無い此の廓で 乱暴 氏素姓の識れぬ好色家 拙い練習曲 品位欠く二枚舌 ヴェルファイアーの硝子から ビル越しに最後の花火 嗚呼 苦くて痛くて臭い此の夜から 連れ去つてナイトドライバー 終わる迄は口蛭を噛んでゐる 耐え忍ぶの「アタシ」の為に 解題さえ無い悪趣味な資本論 高が二時間で何を識た積なの 最低 吐き捨てた浴室 歯型 厭に眼だけ冴えてゐる夜 鉄 ライターが照らす首都高道路 痛快なる非道徳的文学 嗚呼 狡くて軟くて聡明い人格から 救つてよタクシードライバー 咲いて散つて舞つてゆく風来 生きてゐる実感が欲しいだけ 喩え 其れが破滅への途でも 連れ去つてナイトドライバー 朝には終わると謂い聞かせた 雨模様 増えるピアスホール 午後四時三十分 鳴る時報― 東京の湿り気 誰のために潤う 何時の間にか意味を 忘れまた乾いてる Yeah yeah Cuz i still dream on 温度のない嘘を聞かせて 握りしめるピル 花火は今登って 頂点で弾けて 刹那に消えてく Yeah yeah 言われなくても お利巧に全て忘れ飲み込む 温くなった水は 変な味がしてた