九月の終わりの晴れ間は 夏がまだ残っていて 照りつける日差しと共に 追憶を連れてくる 夕立が過ぎ去った空 「ソフトクリームのようだね」と 入道雲指さした君に会いたいなぁ 揺れる揺れる 心と心がまた揺らいでいる 受け入れたつもりでいたのに いつの間にか 記憶も存在も 手が届かないとこに隠すようにして はぐらかしてた 時が解決してくれると よく耳にするけれど でも 解決が"忘れること"なら 僕はそれを望んじゃいない 思い出は時に曖昧で 美しくすり替わっていく それでもいい そうだとしても忘れたくない 祭囃子 打ち上がる花火 人ごみの中 行こうよ!って僕の手を引く 嬉しいことを 小さな身体全部で 伝えようとしてくれる 君がたまらなく 愛おしかった 君に会いたいなぁ 風に乗って 香る金木犀が僕に伝えている もう夏は終わってるんだよ、と いつの日にかこの季節を越えて 歩き出せたなら また記憶の中で そっと笑って