配給の行列を 暗澹たる顔して歩いた 最前では程度の知れた 屑達が横入りをしてる 侮蔑的な一瞥で 投げやりに手渡されたのは 誰かが諦めた 夢の残滓で満ちたスープ 底の浅いボウルで それを粗雑にかき混ぜてみれば 器から勢い良く 不遇の涙がどっと飛び散る 嗚呼 なんて他人の災いは こんなにも瑞々しい 列を乱してさえも誰もが 誰かの不幸を横取る時代だ 名を連ねる UNHAPPY CLUB 烏合の衆に染まっちゃいないか シンパに飲まれりゃ化物になる また胸裏の傷が忽ちと痛み出して ただ脳裏じゃ 何も考える余地が無くて もう一回 そうやってもう何回 部屋の隅に心を追いやってんだ まだ本当の声と どうしても向き合えなくて ただ退路をずっと 這いずって空回りして くたばる機会を待っているだけの 浅い自分に揺らいでいく 半壊の道理をどうにか バックパックにあるだけ詰め込んで ボロ市みたいに 一切の感情を叩き売った そうやって食い繋いだ 僅かな手間賃持って どや街中の同情にかぶりついた 愛されるだけが 僕等の全てだ もう引き返せやしないと思った 奴らの思惑通り胃袋の中 また迷子の僕が忽ちと喚き出して 揶揄いの台詞を何度でも繰り返して もう一回 そうこうして何万回 後どれだけこうしてりゃ 救われますか 知らない振りをして歳月が 過ぎ去っていき 抗うことさえの一瞬も怠ってきて いつまでモンスターの 芝居をしてんだ また胸裏の傷が忽ちと痛み出して ただ脳裏じゃ 何も考える余地が無くて もう一回 そうやってもう何回 部屋の隅に心を追いやってんだ まだ本当の声と どうしても向き合えなくて ただ退路をずっと 這いずって空回りして くたばる機会を待っているだけの 浅い自分に浸っている