君はこんなお話を 耳にしたことはあるかい? これはとても悲しい すれ違いの物語 時代と社会の隙間 生活は易しくない 愛する子の未来を想うなら 離れ離れでも良いと願って 海辺に佇む女の さらさら靡く髪を濡らす涙は 悔しさとごめんなさいとが それは口にできない安堵へ 赤い靴履いてお出かけよ ママあなたの顔は分からないけれど どうか健やかに育っていて 何処か海の見える街で 人には運命があると 知らない大人が言ってた 青い目にはなれないらしかった 言葉濁し置いていかれるの 酷いや ベッドに佇む少女の きらきらした目の奥に映るのはね 最後までずっと憧れていた自由 連れ出してほしかった 赤い靴履いてお出かけよ ママあなたの顔は覚えてないから 会いたいなんて思ってはないけど いつか海の見える街へ 赤い口を拭って泣く少女