がらんどう 冷え切った心臓 愛と名付けた惰性注ぎ込んで やり過ごして 束の間 満たされた錯覚 剥がれ落ちた虚栄が喉を塞いで 身を捩って繕う平常心 吐(つ)いた途端に重荷になる 眩い希望を 嘘だと言って笑えたら どれだけ楽だろうな? しょうもないよ、なぁ 望むものなんてない 渇きだってない こんな日常で 特別だなんてさ 言い聞かせる滑稽な戯作 (フィクション) 空っぽの胸で吸って吐いては 今日が死んだ代わりに訪れる同じ 明日を また生きるだけ 背中をひたり、と這う静寂(しじま) 繰り返す午前三時 顔を出す焦燥 鈍る眼光 永遠より長い夜更けに 孤独が身体這いずり回る前に 誰か この息の根を止めて 聞いたそばから呪いになる 優しい言葉 真実は上塗りで救済された気分? しょうがないよなぁ 掴むものなんてない 敗北もない こんな平穏に 努力しろなんてさ 紛い物の安直な劇薬(レメディ) 震えた指先で書き殴っては 誰にも届かずに消える祈り これで良い、と何度欺けばいい 絶望程度の痛みなら まだ笑えそうだ 絶望も終焉もない世界 「誰か壊して」 しょうもないよ、なぁ 望むものなんてない 渇きだってない こんな日常に 死んだ眼で歌う夢・希望・正義・愛 感動の戯作(フィクション) 空っぽの胸で吸って吐いては 今日が連れてくる 眩しい明日に期待しては 傷付く結末にも慣れて 麻痺した視界に 迫り来る死覚